産後うつは運動で改善、軽減ができる可能性が

postpartum depression

産後うつと自殺率の高さという衝撃的なニュース

 

先日、産後うつと自殺率の高さについてのニュースを目にしました。2015~16年の2年間に妊娠中や産後1年未満に自殺した女性は全国で102人との調査結果を、国立成育医療研究センターなどのチームが公表したそうです(2018年9月5日)。他の死因と比較しても圧倒的に多い数字です。正直目を背けたくなってしまうような悲しいニュースです。

 

産後うつは誰にでもなりうる可能性がある

 

うつ病はメンタルが弱い人がなるという思い込みは少しずつ減ってきているような気がしますが、まだまだ社会全体をみれば理解が進んでいないと思います。先天的なうつ病になりやすさもありますが、状況や環境によっては誰にでも起こりうるものだと言わています。私自身、産後数週間後に涙が止まらなくなった時期がありました。子供がずっと泣いていて夜中から朝まで全く眠れなくて睡眠不足、またホルモンバランスの変化が原因ではないかなと思っています。これを放置していたらときっと産後うつになると思い、知り合いのママ友にLINEして見たり、母に育児を手伝ってもらったり、普段読まない漫画をネットでダウンロードして読んで爆笑してみたり、やったこともないスマホゲームをやってみたり。育児の合間にそんなことをしながら乗り切りました。里帰り中で中高時代の友人が立て続けに娘と私に会いにきてくれたことも、本当に助かりました。出産前に産後うつについての知識がほんの少しだけあったこともあり(確か、区のリーフレットなどで見たのだと思います)、未然に予防することができました。

最近出産した(突拍子もなく明るい)友人たちに話してみても、多かれ少なかれ、みんな同じような経験をしていて驚きました。産後うつは特別なことではなく、本当に誰にでも起こりうることなんじゃないかと思うようになったし、サポートしてくれる環境や産後うつの知識がなければ、誰もが危険な状態になりうるものだと思います。妊娠中の啓蒙や産後のサポートがもっと進むといいなと思っています。

そんな自分の経験もあって、産後ママのトレーニングを指導する中で、産後うつとエクササイズの関係について自分なりに時折調べてきました。

 

産後うつとエクササイズの関係

 

産後の女性のパーソナルトレーニングやグループレッスンをスタートするにあたり読んだ論文のいくつかにエクササイズには産後うつを軽減・予防する可能性があることを示唆したものがいくつかありました。産後はまずは体を休め、弱ってしまった部分を回復させてから動きのあるエクササイズに移行していくことになるので、突然気分の明るくなるようなエクササイズをスタートすることはできません。ただ、リハビリのエクササイズと並行してウォーキングをスタートしたりしていくことで、産後うつは予防や改善につなげていくことするはできるかもしれません。

産後うつという特殊な状況ではなく、通常のうつ病とエクササイズの関係についての研究は1900年代から進んでおり、中程度のうつ病の中にはエクササイズには薬と同等のの効果がある場合があると言われています。(ある研究では週3回、20-40分程度のウォーキングを6週間続けた場合)(引用: The benefits of exercise for the clinically depressed.2004.)

産後うつはホルモンのバランスが通常とは異なったり、育児による極度の疲労や睡眠不足の場合もあり、通常のうつ病のプロトコルがそのまま当てはまらない可能性もあります。(上記の頻度でエクササイズをするのも産後に育児が忙しい状況では現実的ではありませんし、身体への負担も大きすぎると思います。)とはいえ研究が進む中で、予防ができる可能性が高いという結果に至るものが増えてきていますし、運動科学や医学の進んでいるいくつかの国では産後の運動が推奨されています。

 

事実、欧米では産後うつと自殺率についての関係は知られていたそうですが、日本では最近まであまり語られることがなかったそうです。(引用:日本産婦人科委員会 妊産婦メンタルヘルスケアマニュアル)

 

厚生労働省による産後うつに関するウェブサイトはこちら

 

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ABOUTこの記事をかいた人

都心で女性のボディメイク や産後の女性に対して指導するパーソナルトレーナーとして働きながら、子育てをする1児のママ。アメリカ・ミシガン州の大学で運動科学を学ぶ。帰国後はトップアスリートのトレーニング指導などを経て、妊娠出産のため前職を退職。2015年に出産し、2016年より産後の女性のトレーニング指導を開始。